目指すは合意が生まれる可能性を増大させる土壌づくり

ジョン・ウィンズレイド&ジェラルド・モンクの「ナラティヴメディエーション」読了。

この本は、対立的事象に影響を受けてしまった人々が、どのようにして相手を責めるところから移住していくことが出来るか、その関係を元通りにするだけではない修復をどう実践していくかを探究している本です。

ナラティヴ・アプローチとしては勿論のこと、対立的な関係に置かれる集団のファシリテーションに対しても、大切なメッセージが一杯詰まっている本でした。
翻訳者あとがきより。

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当事者間の合意という結果を直接目指すのではなく、合意が生まれる可能性を増大させる土壌をつくり上げることを目指すということである。
土壌は当事者間の関係性のことであり、この土壌が肥沃になることにより、合意という果実を実らせることにより近づいていくのである。
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合意はそもそも目的ではない、ということです。
そして、合意という果実をどうしたいの?というところまで考えてみれば、その土壌がいかに大切かがわかります。この土壌づくりこそが、足場架けであり、ファシリテーションなんだと私は捉えています。